フレスタ―2022年8月 212号

折尾駅周辺の事業

7月1日、北側駅前広場に、タクシーと乗用車が入るようになり、それに合わせ折尾駅舎前の「駅舎を眺め見る広場」と「高架鉄道下の側歩道」が広くなりました。
今回の一般車の送迎場所の移動で、送迎による「学園大通りの渋滞」が解消されると思いましたが、まだ一般車の駐車場がありませんので、少し長い間停車する迎えの車で、特に、雨の日の夕方など、折尾駅入口付近交差点で渋滞が起きています。現在、一般車の駐車場と道路側の歩道などが作られていますので、それができると少しは緩和されると思います。

また、折尾駅南側は、鷹見口改札も、駅前広場横のオリオンビルも更地になりました。更に、東筑橋付近の赤煉瓦の立派な倉があった大きな家なども更地となりました。ちょっと行かない間に、区画整理地域の家が随分取壊されて、少し寂しい感じがします。
堀川運河沿いの「レトロな飲食街」のお店も、別の場所に移転し閉店している店が出てきました。白石書店も8月6日最後に閉店をします。
お盆で、折尾に帰省される方が折尾駅や折尾駅周辺を見られると、この変わりようにきっと 驚かれることと思います。  

ラジオ番組 ファンファン北九州に出演

『ファンファン北九州』は、北九州のふぁん(FAN)になってもらい、北九州を楽しんで(FAN)もらうという意味を込めて作られた西日本新聞の「聴く北九州探訪」で、放送局はクロスFM、毎週木曜日の午前10時47分~57分の放送です。
7月11日に、当会の副代表(蒔田)が、折尾駅や折尾の街について話してきました。
放送日は、8月11日と18日の2週連続です。是非、お聞きください。

地球のステージ開催

「地球のステージ」は、桑山紀彦医師のライブ音楽と大画面の映像、スライドと語りを組み合わせた、全く新しいタイプの非営利コンサートステージです。
 当会では、このステージの1と2を、2007年7月4日に開催する予定でしたが、季節外れの台風が北九州市を直撃し、当日の朝に苦渋の決断で中止を決定しました。中止の大きな要因はステージの開催時間が午後と夕方のため、開催はできても終了後に電車が止まれば遠方からの来場者が帰れなくなることを心配したためです。
桑山氏は、午前中の飛行機で、無事に北九州に来訪できていたことから、心を痛めているスタッフのために、特別に「ミニ・地球のステージ」をして下さいました。そのような様々な思い出深い「地球のステージ」が、北九州市で開催されます。

北九州は 9月29日(木):ウェルとばたです(なお、9月28日:なみきホール(福岡市東区))
入場は無料ですが、申込が必要です(8月31日必着、応募多数の場合は抽選)
◆申込先:民音福岡 〒812-0064 福岡市東区松田2-9-26 
 往復はがきに、氏名、希望人数(2名迄)、希望会場名、住所、電話番号、年齢を記入
◆問合せ:民音福岡:092-629-3050(平日の9時~17時)

「夏越祭」と「折尾神楽」の奉納

7月30日に、折尾西公園で、「夏越祭」と「折尾神楽の奉納」がされました。
コロナで開催が危ぶまれていましたが、3年ぶりの開催で、多くの人で賑わいました。
「夏越祭」では、茅草(かやくさ)で作られた「茅の輪」を、左回り・右回り・左回りと8の字を書くように三度くぐり抜けます。この神事を通して、心身ともに清らかになり暑い夏を乗り越えて。あとの半年を新たな気持ちで迎えます。

「折尾神楽」は、山陰の「石見神楽」を基に、昭和45年に折尾神楽保存会が始めたもので、今年は44回目となり、現在では「夏越祭」と共に、折尾の夏の風物詩として定着しています。
一番の見どころは、最後の演目の「大蛇(おろち)退治」です。華麗な衣装をまとった「須佐之男命(すさのおのみこと)」が、大きな大蛇を酒に酔わせて退治をします。大蛇が大きな胴をうごめかせ、火を噴き暴れまわる様は息をのむ大迫力です!
この時、大蛇の尾から出た剣は、「草薙の剣(くさなぎのつるぎ)」として三種の神器の1つであったといわれています。
最後に、恒例の「紅白の餅まき」があり、無事「折尾神楽」の奉納は終了しました。

皿倉山の「八文字焼」と「八幡大空襲

お盆の頃、皿倉山の山頂付近に、京都の「大文字焼」のように、「八文字」がともされます。
お盆に帰ってこられたご先祖様をお迎えしたり、あの世に送り出すための意味でともされているものだと思っていました。
しかし、昭和20年8月8日に起こった「八幡大空襲」の戦没者の慰霊を行い、また、八幡の平和のシンボルとして、毎年、8月8日(八幡大空襲の日)とお盆の8月13日~15日に、皿倉山の八文字焼が行われること「平野塾」の語り部の方のお話で始めて知りました。

「八幡大空襲」と「平野塾」
八幡大空襲は、第二次世界大戦中の1945年8月8日、八幡市を襲った大規模な空襲です。米軍機B29が45万発を超える焼夷弾を雨のように投下し、八幡は火の海となり市街地の21%が壊滅し、死傷者は約2,500人、焼失家屋は14,000戸にものぼりました。
八幡東区小伊藤山の横山防空壕では。避難した市民約300人が窒息死、焼死などしました。1952(昭和27)年、「慰霊碑」が八幡東区尾倉の小伊藤山公園に設置されました。

2014(平成26)年、「小伊藤山公園慰霊碑」の近くの「平野市民センター」で、八幡大空襲の体験者の聞き書き集を作成する講座があり、その受講生たちが「体験者たちの証言を1人でも多く集め後世に伝えたい」と聞き書きボランティアグループ『平野塾』を結成し、活動を継続されています。
八幡大空襲から70年後の2015(平成27)年に、『あの日、1945年.8月.8日に 八幡で何が起こったか』という、八幡大空襲の被災者37人から聞き取った「体験者の証言集」をまととめた資料集を発行されました(全162ページ)。
平野塾が派遣する語り部の高齢化も深刻で、地域が焼け野原になった戦争の恐怖を伝えるのは、時間との闘いでもある」言われている。

北九州市平和のまちミュージアム
2022(令和4)年4月、小倉北区に「北九州市平和のまちミュージアム」が開館し、戦争の悲惨さや平和の大切さ、命の尊さを考えるため、戦時下の市民の暮らしや、戦後復興を果たした”まち”の姿などが展示されています。

市民劇場の鑑賞会ミュージカル『はだしのゲン』

市民劇場の今夏の例会作品はミュージカル『はだしのゲン』でした。
『はだしのゲン』は原作者であり漫画家の中沢啓治さん(1912-2012)の原爆の被爆体験を元にした自伝的漫画です。1966年に中沢さんのお母が亡くなった時、火葬場で骨が残らなかったそうです。放射能に侵食されたことが原因でした。“戦争は、原爆は大事な人の全てを奪っていくのか…“中沢さんはショックと怒りに震え、この作品を描くことを決意したそうです。
同漫画を原作として実写映画やアニメ・テレビドラマも制作されています。図書館や学校の平和学習でこの作品に触れた方は沢山いらっしゃるのではないかと思います。舞台化は1996年に木山事務所(現・Pカンパニー)がミュージカルとして実現し、それ以来、全国・世界中で公演が行われています。九州ではこの夏20年ぶりに再演が行われ、劇団は8月末まで九州各地を駆け抜けています。

物語は広島市内に住む国民学校2年生の主人公、中岡 元(なかおか げん、以下“ゲン”)が当時日本と交戦していたアメリカ軍により投下された原子爆弾で、父・姉・弟を亡くしながらも、たくましく生きる姿を描いています。
1945年(昭和20年)8月6日午前8時15分の原爆が投下された時、ゲンは学校へ向かう途中でした。火の玉のような巨大な光が目の中に飛び込んできたと思った瞬間、広島の町は地獄と化したのです。奇跡的に生き残ったゲンは、自分の家に向かって走り出しました。全身にガラスがささった人たち、皮膚が焼け垂れ下がった人たち、幽霊のように水を求めて歩く人たち、それはまさに生き地獄でした。原爆=ピカドンは、14万人の人々の命を一瞬にして奪ったのでした。ゲンと母・君江は、父・大吉と姉・英子と弟・進次が、家の下敷きにとなり焼け死ぬのを目の当たりにしながら助けることができず悲しみに暮れました。火の海と化したまちからゲンは妊娠中の母親を連れ避難します。ショックのあまり避難先で母親は産気づき女の子を出産します。焼け跡にこだまする産声。新しい命の誕生はゲン、母親、避難先の人々に生きる希望を与えます。
 

“この戦争は間違っている”と絶えず戦時中から訴え続けていた父親の気性を受けつぎ、ゲンはたくさんの苦しみや悲しみを乗り越え元気に、まっすぐに、強い心で生き抜いていきます。
『はだしのゲン』は原爆投下時のエピソードだけではなく、その後の原爆症で苦しむ人、戦争で家や家族を失った人の悲しみ、貧富や外国人差別の問題、敗戦後に価値観が転換した人々の様子、社会情勢など、敗戦後にも残った戦争、原爆の傷跡が細かく描かれているのも作品の特徴の一つです。

現在、九州各地の市民劇場で上演されているミュージカル『はだしのゲン』は現在公演スケジュールの半分を終えていますが各地で好評を得ています。“この作品をどのようにミュージカルにしているのだろう”と読者の皆様は思わるのではないでしょうか。音・光・スモーク・影絵で原爆投下直後の表現を、ムーブメント(パントマイムのような動きで)動植物の様子を、ステージの床を斜めに傾斜し飛んだり跳ねたり走ったりの動きに臨場感を持たせる、コーラス、過去の広島から現在の広島へタイムスリップした場面など、舞台でできる様々な工夫とその中で役者の情熱的な演技が合わさり、見ごたえのある舞台になっています。戦争と核兵器を否定し、平和を求めて力強く歩きつづけるゲンの姿に涙がこぼれる、本当に素晴らしい舞台となっています。

本年8月は太平洋戦争終結から77年目となります。世界では変わらず不安に満ちた情勢が続いています。今年の6月21日~23日にはオーストリアのウィーンで核兵器禁止条約(2021年1月22日発行)の第一回締約国会議が開かれました。日本は世界でただ一カ国2か所に原爆を投下された国であるのにこの条約に参加していません。締約国会議についても日本政府はオブザーバー参加も見送っています(長崎・広島の被爆者の方々、核兵器廃絶を訴える非政府組織は参加しています)。
日本では6月23日に沖縄全戦没者追悼式が行われました。沖縄は本年、本土復帰50年を迎えましたが変わらず多くの米軍基地がおかれている現状があります。ミュージカル『はだしのゲン』が駆け抜けるこの夏。戦争と平和、核のない世界に向けて、無くしてはいけない私達の歴史、未来につなげたい思い…、多くの人と語り合うことができればと思っています。    (直方市民劇場の会員)

福岡・北九州・直方は公演が終わりましたが8月末に下関市、大分市で上演されます。
フレスター8月号で興味・関心を持ってくださった方がいらっしゃいましたら、是非最寄りの市民劇場へお問合せ下さい(直方市民劇場:0949-25-2629)

イベント案内

「オレンジカフェ・折尾」
~認知症の介護相談もあります~

日 時: 8月はありません
会 場: ミューズ (折尾4-10-1)
会 費: 200円(飲物・お菓子代)
※どなたでもお気軽にご参加ください!
※介護相談もあります
主 催:NPO法人老いを支える北九州家族の会
問合せ:090-1340-0085(豊倉)

グリンバード折尾
~折尾駅周辺・ゴミ拾い~

日  時: 8月19日(金) 18時~19時
集合場所: おっちーハウス (折尾1-5-6)
6月から場所が変更しています
☆どなたでも参加できます!!
貸出しのトングあります
※ 途中参加OKです
 問合せ: 090-2078-9995(落水)

折尾駅舎のジオラマ
~折尾総合整備事業の経緯など~

日  時: 8月31日(水)まで 9時~21時
場  所: 折尾まちづくり記念館
(折尾駅高架下・オリオンテラス内 )
☆旧折尾駅舎のジオラマはボタンを押すと列車の走る風景が楽しめます 問合せ:093—482-7160(まちづくり記念館)

三 人 三 様 (トーク&ライブ)
~自分らしく生きるために~

日  時: 8月25日(木) 18時半~20時半
会  場: 市民活動センター(コムシティ3階)
参加費: 無料
※オンライン(Zoom)参加可能
☆自分らしさ、命の大切さを一緒に考えます
問合せ: 093-645-3101(市民活動サポートセンター)

遠賀 堀川かるた』展示中(折尾郷土史会制作)

日 時: 7月1日(金) ~ 8月31日(水)  
場 所: 折尾まちづくり記念館 (折尾駅高架下・オリオンテラス内
※ かるたを見て、読んで、堀川運河の歴史が学べます
問合せ:093—482-7160(まちづくり記念館)